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大手美容院の売上アップ

更新日:2月8日



写真はイメージです

以前、大手美容院グループの会長からある店舗の売上アップが可能かの調査を依頼された


裸一貫でたたき上げ、30年かけて200店舗以上を統括し、上場も果たした現役バリバリのトップ美容師兼優秀なマネジメントプレイヤー


服装もドン小西みたいな派手さが匂う美容・デザインを司るプライドが溢れている


調査には会長は来なかったけど、全店舗統括取締役と地域の統括部長が同席


場所は横浜の歴史あるおしゃれな人気の街 

駅前通りにその店があった

周辺の競合店に利用客を取られているのか 年々売り上げが下がっているという明らかな課題があった


間口は5m程度、少し奥に広いところ、狭いわけじゃない


店舗を入るとすぐ右側に会計をする場所、左側にお客様の手荷物を預けられる白いロッカーがある


奥の施術エリアは特に問題はない鏡の前に座れば、お客様は施術に集中する問題は「施術エリア以外の場所」つまり、待合スペース、会計スペースが与える印象


全体に経年はしている 全体的に白い壁、白い建具(棚・ロッカー)その白が少し黄ばみ始めている


白を使うのは難しい 汚れは目立つし膨張色だから知らずのうちに圧迫感がある

古い病院の待合に居る感覚


ナチュラルな白木や薄茶色の板目を使えば、ガラがあって経年劣化が目立ちにくい

黒を挟めばそれぞれの色が強くなって経年劣化を目立たなくさせる


店舗本体を評価する時に、2つの抑えどころがある

外観(看板を含む)と内装


そして、気を付けるところは、どうしても起こる「劣化」を目立たないようにする事

劣化が目立ちにくい色・素材を組み合わせる


この案件の場合、店内の経年劣化は明らかに解る

これが事業のマイナスの魅力となって、リピート客を減らしている


内部は壁紙の交換、ロッカーの修復、アクセント色の追加などでマイナスは削除できる

問題は大きなところにあった

こういう場合、いつも言うべきかどうか迷う


問題は外にある


外観は新規のお客様が気にするところ外観が悪ければお客様は来ない

それでも新規のお客様を呼ぼうとすれば、価格を安くするしかない

そうすると周辺の同業者が安売り合戦をして、互いに付加価値を無くすだけ 従業員や会社の利益効率が減るだけだ


問題は「ロゴ」だった

1号店からロゴを守っている 

形・色を継承しているそこには創業者である会長の強烈なこだわりがある

30年前には斬新なデザインだったかもしれない


でも今はそのスタイルが古い


大手企業のロゴを見てみると良いロゴは時代に合わせ定期的にブラッシュアップされる


ロゴはその事業を使うお客様の為にあるだから、時代が変わりお客様層が変わればロゴデザインも変わって当然


統括の役員に話すと嫌な表情をした

会長がそこを認める事はないと知っている

僕も会長の性格から認めないだろうと思うが、プロとして言わないわけにはいかない


ロゴは通りの人に見えるように、店舗正面と垂直になるように袖看板を飾る

向いの通りや遠くからは店舗上の看板にロゴを表す

お客様が入るドアガラスにもロゴが表示される


そのロゴの印象がマイナスになっているから新規客が入らない


会長に話したら、案の定ヘソを曲げられて改善の話は無くなった


その後、新宿の違う案件の打合せ場所に赴いていた

遠くのビルの5階ぐらいに会長のグループの店舗があり、大きな看板が目に入った


「ロゴが違うよ」

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